ビタミンKには骨粗鬆症予防/治療や肝臓病改善・予防、止血効果があると言われています。実際に、
『骨粗鬆症予防にシモンイモの葉が有効』という研究結果
も報告されています(この論文は原著を確認できていませんので、
後日追記予定です)。
一方、
『ビタミンKが肝癌を予防』という論文もあり
ますが、最後の部分にも書かれてあるように、この結果をさらに大規模な集団で
確認する必要性が示されています。この情報源である論文
Role of Vitamin K2 in the Development of Hepatocellular Carcinoma in Women With Viral Cirrhosis of the Liver
の研究デザインは確かに信頼できるランダム化比較試験ではありますが、第1のエンド
ポイントはあくまで骨粗鬆症に関するものであり、肝臓がん予防効果は研究結果を
見てあとから付け足したものです。したがって偶然性を排除できません。それでも
この予防効果は大きく、コストや副作用の少なさの面からも期待されていました。
しかしながら、その後2007年2月21日の日経産業新聞上に以下の記事が載っています。
「がん再発抑制剤 治験第2相を中止 エーザイ効果得られず
エーザイは国内で実施していた肝細胞がん再発抑制剤の臨床試験(治験)第二相を
中止した。これまでの試験で期待通りの効果が得られなかったという。今後、試験
結果の詳細を分析し、開発を完全に中止するかどうかを決める。
中止したのは「E0167」(開発番号)。有効成分はビタミンK2で、エーザイは
既に骨粗しょう症薬として開発・販売している。研究の過程で肝細胞がんの再発にも
効果がある可能性が出たため、新たに治験に入っていた。早ければ2008年度にも
厚生労働省に製造販売の承認を申請する予定だった。治験結果を評価する独立機関の
効果安全性委員会から「これ以上治験を進めても有効性のデータを得られない」との
報告を受けた。」
このネガティブな結果が論文になったのかどうかは把握していません。
この結果を信頼すると、シモン芋で摂取するよりはるかに高用量のビタミンKを含有する
医薬品のグラケー(商品名)を服用しても肝臓がんの予防効果はなかったことになり、
この目的でシモン芋を摂取することは根拠のないことかもしれません。しかしこの結果は
シモン芋自体が肝臓がんに効かない、と示したものではなく、その他の肝臓病に関して
の情報もまだ十分収集できていませんし、多数の肯定的な体験談を頭ごなしに否定する
ものでもありません。シモン芋が肝臓病に有効かどうかに関しては、科学的根拠は不明
です。
※ビタミンKは、ワーファリンという血液をサラサラにする薬と相性が良くないため、
ワーファリン服用中の方は、シモン芋・シモン葉の摂取は控えた方が
良いかもしれませんので主治医にご相談ください。