シモン茶(葉)あれこれ

  1. シモン茶・シモン葉乾燥粉末・シモン芋粉末の成分比較
  2. シモン茶・シモン葉と糖尿病
  3. シモン茶・シモン葉と骨粗しょう症(骨粗鬆症)
  4. シモン茶・シモン葉と便秘
  5. シモン茶・シモン葉と利尿効果


シモン茶・シモン葉乾燥粉末・シモン芋粉末の成分比較


乾燥したシモン葉・茎(シモン茶)に含まれる成分は、乾燥シモン芋(塊根)に含まれる 成分とは違うことが知られています。

表1は、サツマイモ(生)、シモン芋(生)、シモン芋塊根粉末、シモン茶、シモン葉粉末の成分を比較した表である。 この表を見るとビタミンKや各種ミネラルは、シモン芋(塊根)よりシモン葉に多く含まれていること、 なかでも、シモン茶やシモン葉凍結乾燥粉末には、特にカリウム、カルシウム、ビタミンKが豊富に含まれていることがわかります。

(表1)シモン芋・シモン茶の成分(各100g当り)
   
サツマ芋(生) 乾燥芋、干し芋 シモン芋(生) シモン芋粉末1 シモン芋粉末2 シモン葉茶1 シモン葉茶2 シモン葉凍結乾燥粉末 単位 所要量(成人) 許容上限摂取量
エネルギー 132 303 188 337 387 360 333 kcal
タンパク質 1.2 3.1 6.8 5.6 4.2 11.1 8.6 g 55〜70
脂質 0.2 0.6 3.9 1.0 2.3 1.0 g
炭水化物 31.5 71.9 31.3 81.3 88.0 73.6 72.3 g
ナトリウム(Na) 4 18 17 40 34 65 130 10 mg
カリウム(K) 470 980 2,500 1,600 1,200 1,900 3,600 2,900 mg 2,000 ---
カルシウム(Ca) 40 53 520 448 180 960 1,200 790 mg 600〜700 2,700
マグネシウム(Mg) 25 45 140 300 320 361 mg 250〜320 700
リン 46 93 170 380 380 mg 700 4,000
0.7 2.1 7.1 1.5 7.5 16 mg 10〜12 40
亜鉛 0.2 0.5 1.4 4.6 mg 9〜12 30
0.18 0.30 0.64 mg 1.6〜1.8 9.0
マンガン 0.44 0.40 3.5〜4.0 10
βカロチン 23 0 3.7 μg
ビタミンB2 0.03 0.08 0.19 0.44 mg 1.0〜1.2 ---
ビタミンC1 29 9 11 13 mg 100 ---
ビタミンD1 0 0 10 0.41 μg 2.5 50
ビタミンE 1.6 1.3 8.1 3.0 2.2 9.0 mg 8〜10 600
ビタミンK 0.0 0.0 838 1.2 7.0 1750 μg 50〜65 30,000
食物繊維 2.3 5.9 49.7 2.5 9.0 51.9 34.1 g
出典 注3 注3 注4 注1,2 注1,2 注6 注7 注5 注5
(注1)幸地貞子他.久米島のシモン芋の葉を活用したシモン葉茶の抗酸化能について
(注2)幸地貞子他.久米島のシモン芋の葉を活用したシモン葉茶の抗酸化能について
(注3)五訂増補日本食品標準成分表
(注4)NPOシモンと健康を考える会資料
(注5)第6次改定日本人の栄養所要量について
(注6)株式会社アズウェル商品表示より
(注7)茎葉利用のためのカンショ葉の栄養成分およびポリフェノール含量


「茎葉利用のためのカンショ葉の栄養成分およびポリフェノール含量」(注7)によると、

  1. 茎葉利用のためのシモン1号,九系58,K66Mu72−2の葉はミネラル,ビタミン,食物繊維含量が高く,特にカルシウムおよび総カロテン含量は優れている。
  2. シュウ酸は生体においてカルシウムの吸収を阻害する。カンショ葉の総シュウ酸含量は低い。
  3. 抗酸化能などの機能性が明らかになっているポリフェノールのうち,カフェ酸(CA)及びクロロゲン酸(ChA)含量は一般野菜よりカンショ葉で高い。
と示されています。

 琉球大学教育学部栄養学講座上江洲栄子教授の研究によると、H9年6月20日までに調べた60種類の野菜の中でシモンが最もDPPH(1,1-ジフェニール-2-ピクリルヒドラジル)消去能が高かったことが示されています。 シモン茶の抗酸化能をDPPH法で測定した、幸地氏らの研究(注1,2)によると、お茶にした場合に、抗酸化能は、低下したもののかなりの程度残存していたことが明らかになりました。        

       

また、シモン芋の葉から茶飲料を作ることを目的にラジカル消去活性を測定した研究によると、 シモン葉の凍結乾燥品を用いた場合、熱水抽出は、100℃の方が、60℃や80℃より DPPHラジカル消去活性が高かったことが示されています(日本食品科学工学会誌 : Nippon shokuhin kagaku kogaku kaishi = Journal of the Japanese Society for Food Science and Technology 49(10),683-687,20021015(ISSN 1341027X))。


シモン茶・シモン葉と糖尿病


「シモン茶が糖尿病患者の血糖値を下げた」ことは、私自身が診療をする上で経験したことであり、シモン芋とかかわるようになったきっかけでもあります。しかしあくまで「医師個人の経験」というエビデンスレベルであることは申し添えておかなければなりません。この経験を裏付ける資料として、動物実験レベルの文献があります。石田氏らは、サツマイモの葉がラットの血糖値上昇を抑制することを報告しています(石田 裕,日本食生活学会誌 15(2),111-117,20040930(ISSN 13469770))。

混同してならないのは、糖尿病に効くという科学的根拠の高いランダム化比較試験の文献があるのは、あくまでシモン芋(塊根部)の方であり、シモン茶と糖尿病の関連はそれより低いエビデンスレベルであるということです。


シモン茶・シモン葉と骨粗しょう症(骨粗鬆症)


シモン葉には、骨の形成に重要な役割を果たすカルシウムやビタミンKを豊富に含んでいる上に、カルシウムの吸収を阻害するといわれるシュウ酸の含有量が少ないようです。
そのため、骨粗鬆症に対して、病態生理上も有効性が期待されていました。

陳瑞東氏は、シモンエキス入りカプセルを使ったヒト臨床試験を行っています。

被験者は骨塩減少症に陥った閉経後の婦人(平均年齢56.9歳)で2群に分けられ、一方はシモン葉脂溶性エキス含有カプセルを5カプセル(ビタミンK:1.0mg)/日を、もう一方はプラセボカプセル(シモンエキスなし)を5カプセル/日をそれぞれ6ヶ月間摂取してもらいました。投与開始から3ヶ月目と6ヶ月目に腰椎骨密度と血清カルシウム濃度を測定しました。下記はその結果です。
シモン葉脂溶性エキスの入っていないプラセボカプセルを摂取した被験者の腰椎骨密度は閉経後骨塩減少症のために減少の一歩をたどっています。

一方、シモン葉脂溶性エキス含有カプセルを摂取した被験者の腰椎骨密度はプラセボ被験者に対し約3%程度の増加を示しました。

(陳 瑞東:閉経後のビタミンK濃度の変化と閉経後骨塩減少症に対するビタミンK1補充食品(シモン葉抽出食品)の介入効果.第3回 Vitamin K&Bone研究会(平成11年)にて発表、日本産科婦人科学会雑誌(0300-9165)51巻臨増 PageS614(1999.02))

この臨床試験の研究デザインに関しては、ランダム化比較試験かどうかに関しては確認できていません(後日確認予定です)が、シモン葉のビタミンKを1mg含むサプリメントが6か月という短期間で、本来横ばい〜減少するはずの腰椎骨密度を増加させたという研究結果は、驚くべき内容です。

エーザイの医薬品に高用量のビタミンKからなるメナテトレノン(製品名:グラケー)という骨粗鬆症薬があります。この薬を使用して合計4,000症例を対象に骨折予防効果やQOLの改善を指標とした日本初となる薬剤疫学的手法を用いた大規模臨床試験が行われています。本試験は「OF(Osteoporosis Fracture) Study」と略称され、その概要は、カルシウム製剤単独投与群(以下、カルシウム単独群)と、カルシウムとメナテトレノン併用群(以下、メナテトレノン併用群)の2群に分けて36ヵ月間服用し、その後12ヵ月間の追跡観察を行い、椎体骨折の新規発現などを評価することを目的としたものです。この研究結果が2005年2月エーザイからニュースリリースされました(詳しくはこちら)。
この結果は、第1のエンドポイントである椎体骨折の新規発現抑制効果については、カルシウム単独群とメナテトレノン併用群の間に差は認められませんでした。椎体骨折の新規発現に関するサブグループ解析では、「椎体骨折5個以上」を有する進行した症例において骨折発現が減少しました。しかし、この結果があくまでサブグループ解析であることを忘れてはなりません。この結果の解釈は注意深くする必要がありますが、メナテトレノンが椎体骨折の新規発現抑制効果について効果がないと切り捨てる意見と、すでに椎体骨折が5個以上あるようなハイリスクの方には新規骨折発現が予防できる可能性があると新たな可能性を示唆する意見とがあります。

メナテトレノンの臨床試験とシモン葉の臨床試験には目的・規模・研究デザインなどいろいろな違いがあると思われますが、シモン葉にはビタミンK以外にカルシウムや様々なミネラル・ビタミンが含まれていることを考えると、陳瑞東氏の研究をさらに大規模ランダム化比較試験で、骨折をエンドポイントにした研究がなされることが期待されます。


シモン茶・シモン葉と便秘


シモン茶は食物繊維やカリウムが豊富なので、便秘でお悩みな方にもおすすめであることは、理論的には明らかです。体験談としても、 「便秘に効いた」という報告は多数ありますし、私自身も多くの利用者(患者さんを含む)から生の声を多数聞いております。 便秘に対する有効性をさらに科学的根拠の高い方法で証明する必要性は、現時点では「便秘」という疾患の特性(重篤性)から考えるとあまりないように思われます。


シモン茶・シモン葉と利尿効果


「尿がよく出るようになった」、「むくみに効いた」という体験談も多いです。私自身も多くの利用者(患者さんを含む)から同様の生の声を多数聞いております。 これはカリウムが豊富に含まれていることと関連があるかもしれません。 カリウムには血圧降下作用や便秘改善効果、腎臓における老廃物排泄促進に伴うむくみの軽減効果(利尿効果)があると言われています。 しかし、逆に腎臓の機能が低下している場合は、カリウムが排出されず高カリウム血症になる恐れがあるので注意が必要です。


春日シモンのTOPへ
春日シモンふれあい倶楽部のご紹介 シモン芋の栽培 シモン芋あれこれ
シモン茶・葉あれこれ シモン芋関連用語説明 シモン芋オーナーになろう
シモン芋ショップ シモン芋レシピ集 ブログ リンク
All right Reserved, Copyright 春日シモンふれあい倶楽部 2005