 |
平成16年夏頃、それまでなかなか血糖値が下がらなかった糖尿病の患者さんがいたが、急に改善した。
尋ねてみると"シモン茶"というものを飲んでいるとのこと。半信半疑ではあったが、その後数ヶ月に
わたって良好な血糖値を維持していた。その後再び血糖値が悪化したが、「シモン茶をやめた」との
ことであった。
|
 |
平成17年2月インターネット配信記事でカイアポ芋粉末を主原料にしたサプリメントがプラセボと比較して糖尿病患者の血糖値やヘモグロビンA1c(血糖値の平均値の指標の1つ)を有意に改善するというランダム化比較試験(RCT)がH16年1月に発表されていたことを知った。このRCTが研究デザインとしては一部不備があることは否めないが、それでも食品を主原料にしたサプリメントが医薬品並みに血糖値を下げるというデータは十分インパクトがあるものだった。当時、医薬品の血糖降下剤のほとんどが血糖値は下げるが糖尿病による様々な合併症を十分予防するというデータに乏しいこともあり、この"カイアポ芋"にかなり興味を持った。調べてみると、カイアポ芋が南米原産の白サツマイモの1種で、別名シモン芋ともよばれていること、九州や四国などでは十数年以上前から栽培され、薬用芋として利用されていたことなどがわかった。
|
 |
サプリメントを服用することよりは、原料であるシモン芋を自分で栽培し、食する方が、作る喜び・
楽しさも味わうことができ、畑仕事が好きな春日の人にはこのほうがあっていると思われた。
自分の病気は医師に頼るだけでなく自分で治す、という患者の自発性を促す作用も期待でき、
「園芸療法」的な意味合いを持つこともあるかもしれない。旧春日村は昔から"薬草の里かすが"として
知られ、最近ではテレビや新聞などでたびたび紹介されている。このシモン芋も薬用芋であり、
"薬草の里かすが"で生産することは春日住民にとっては自然なことであり、地域発展の取り組みの1つに
なるとも思われた。
そこでまずサプリメントしてその有効性が証明された糖尿病の患者様(春日診療所通院中)に紹介をし、
同意が得られた人に苗を斡旋することにした。また病気ではないがシモン芋栽培に興味を持つ方にも
紹介した。計約30名が集まり、平成17年4月に第1回の会議が行われ、春日でのシモン芋栽培が始まった。
|
 |
その後、1年間の活動を経て、平成18年3月、春日シモンふれあい倶楽部規約が定められた。
春日シモンふれあい倶楽部規約
(目的)第2条 |
|
「この組織は、シモン芋の生産によって、またその過程における生産者同士あるいは地域住民との
ふれあいによって、生きがいづくりの場となること、さらにシモン芋そのものの薬効によって
生産者自らと当地域住民の健康づくりに寄与すること、さらには揖斐川町春日地区の農業振興及び
特産品の振興を図り、消費者に安全で良質なシモン芋・シモン芋加工品を提供し、消費者の健康づくりに
寄与することを目的とする。」 |
|
|
- 2007年1月「広がるシモン芋栽培(日本農業新聞)」
- 2009年3月「栽培に住民連携・患者生きがい、地域に根。糖尿病に効果・シモン芋」(中日新聞)
- 2009年3月「住民栽培、南米原産の芋で新商品、シモンうどん販売」(岐阜新聞)
|